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誰も教えてくれなかった診断学

2012年03月01日 16:40

久しぶりに医学書のレビューです。


誰も教えてくれなかった診断学―患者の言葉から診断仮説をどう作るか
野口 善令 福原 俊一
4260004077



非常に評価の高いこの本、前々から読もうと思ってはそのままになっていたのですが、春休みになってやっと読むことができました。

とても良かったです。診断学、というより診断学の学び方で重要なことは何かを書いた本で、どうやって鑑別診断を絞っていくか、鑑別するためにはどういう視点から考えていけばいいか、検査をすることの意味などについて書かれています。

特に、診断の3つの軸(頻度、時間、アウトカム)の概念と、感度・特異度と陽性/陰性尤度比と検査前確率・検査後確率の解釈が素晴らしく、まだポリクリも始まっていない身ながら、非常に学ぶことの多い本でした。説明も十分に分かりやすく、臨床実習が始まる前にこの本を一読しておくと良いと強くお勧めできます。以前、「考える技術」を紹介しましたが、どちらかと言えば考える技術を読む前にこちらを読んでおいた方が導入がスムーズです。うまく説明が書けないのですが、本当に良い本です。
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教科書レビュー追記

2012年03月01日 01:29

CBTが終わったので、前に書いた教科書レビューをぼちぼちと更新してみました。臨床&CBTに関しては、この春休みを目途に更新する予定です。CBTの勉強をする前と後では、各科目の重要性が変わってきていることに気がつき、その辺もコメントしています。生理学って重要ですよね。。。


細胞生物学
生化学
組織学
生理学
解剖学(教科書)
解剖学(アトラス)
神経解剖学
微生物学・免疫学
病理学

改訂

2011年11月26日 17:17

過去に何度も紹介してきた人体の正常構造と機能、来年1月に第2版が発売するようです
初版は分冊版も合わせて10万部も売れてたんですね。びっくりです。


ネッターも12月に改訂、病気がみえるの腎は来年3月発売と、楽しみなものが幾つかあります。

ねじ子のヒミツ手技

2011年09月17日 19:48

はいだしょうこねえさんは私よりずっとお姉さんだと思っていたら同い年でしたこんばんわshoeです。




OSCE向けの手技の教科書といえばなんと言っても「診察と手技がみえる」が定番ですが、今回紹介する本もなかなか、というかかなりお薦めです。というかマストです(と先輩が言ってました)!

ねじ子のヒミツ手技
森皆ねじ子、エス・エム・エス、2310円
4938936720 4938936755


内容は「診察と手技がみえる」のマンガ版と言っていいかと思います。一応対象はナース向けなのですが、採血から始まって血ガス、腰椎穿刺、ドレーン、救急(熱傷、骨折、咬傷)などなど研修医になった時に必要になるだろう手技のあれこれが詳しく書かれています。

作者は女医ということもあり、普通の教科書に書かれていない細かい疑問点や有りがちなミスなどにも触れられており、なまじ写真よりも非常に分かりやすいです。内容に網羅性がある訳ではないので、これでOSCEを通ると言う訳にはいかないと思いますが、プラスアルファの1冊として読んでみれば得るものが大きい本だと思います。実際に処置をする際のイメージが非常に湧きやすいです。最近の教科書は写真が豊富に使われている本が多いですが、写真と写真の間はどうなってるの??とか思う事がよくあったりします。この本はそういう痒いところに手が届く感じです。

実際私自身も先輩に勧められて購入した本で、こないだ病院見学で曲りなりにも採血できたのも、この本のおかげと言うのは大いにあります。

しかし、これってほんとにナース向けの本なんでしょか?静脈ラインとかはともかく、ルンバールとか明らかに医師がやる手技だと思うのですが…笑

考える技術 臨床的思考を分析する

2011年09月13日 23:59

夏休みも残すところ3週間となりましたがご機嫌いかがでしょうかこんばんわshoeです。

長い夏休み、普通の学生なら嬉しいんだと思いますが、私の場合いまさら休んでも仕方がない感じもしており、そんなに休むなら3年編入して4年間で卒業させればいいのに・・・と思ったり(※)。という訳でまだまだ休み中ですが、家にいても定年後のおじいちゃんのように家族に煙たがられるため、今日も一日じゅう図書館で過ごすお仕事が始まります(一部脚色あり)。先週1週間ぶっつづけで図書館にいたら、同級生に図書館に住んでるの?と言われましたこんばんわshoeです。


CBTの勉強がなかなか進みません。問題集解くだけなら早いのですが、これまで習ったことをかなり(というかほとんど)忘れてしまっていて、いちいち調べる度に時間が過ぎてしまっています。最初夏休み中にリブロ終わらせてやる!と意気込んでいたのですが、それどころかクエバンのvol2すら終わらなさそうです。早く次のレベルに到達したいところです。


※うちの大学が3年編入から2年編入に変わったのは、編入生の国試合格率が低かったからとの噂。







さて、たまには本のレビューでも。最近めっきり医学書以外の本を読まなくなってしまいましたが、それはきっと他の本を読まなくなったんじゃなくて医学書をたくさん読んでるんですよきっとということで最近読んでる本のご紹介を。

まだ読み途中でしかも内容をきちんと理解しているかと言われると怪しいのですが、読んでてこれは紹介すべきだと。

考える技術 臨床的思考を分析する 第2版
Scott D. C. Stern Adam S. Cifu Diane Altkorn 日経メディカル
6300円
4822261336

内科診断学の本です。

内科診断学の本と言うと医学書院の内科診断学が有名で、私も3年生の総合臨床の講義の時に買って読んでました。この本も診断学の教科書ですが、腹痛や貧血などの一般的な症候に対して、疑わしい疾患の候補は何か、見落としてはならない疾患は、などについて書かれています。

この本のポイントは、それぞれの所見や検査結果などに対してそれらの感度や特異度、尤度比が挙げられ、鑑別疾患を行う上でどの程度価値があるのかが具体的に書かれていることです。普通の診断学の本だと、考えられる疾患はこれとこれで…と羅列されるのみで、幾つかの分類などには分けられたりしています。しかし実際には同じ疾患でも100%同じ症状が出るはずがなく、その症状があるから/ないからと言って本当に特定したり除外したりできるのかが良く分かりませんでした。尤度比の重要さについてもそこかしこで言われてはいたのですが、やっと意味が分かった気がします。

EBMに関しては、よく「誰も教えてくれなかった診断学」を読むよう薦められますが、医学生の4年の段階では、具体的なケースが書かれている本書の方が最初に読むには良いんじゃないかと感じています。今の私でも十分読めるレベルで分かりやすいです。値段も(医学書としては)安く、夏休みの課題図書って感じです。

ちなみにこの本が出てくると常にこっちの本が引き合いに出されますが、こっちは難解すぎて数ページで挫折しました。研修医になってから読もうと思います。



比べてみれば教科書(病理学)

2011年03月23日 17:41

こんにちわshoeです。つづいて病理学です。

病理学は、2年生の時に組織が得意だったので期待していたのですが、以前書いたようにやる気が全く出ず、得意どころかあやうく単位を落とすところでした(^^;

その影響のせいか、今では病理があまり好きではなくなってしまったのですが(汗)、学問としては非常に重要なはずです…。そんな説得力ゼロの教科書ご紹介ですがどうぞ笑


【教科書】
何はともあれ最初に書かなければいけないのがロビンス基礎病理学。和訳は第7版が最新ですが、原書は第8版が出てもう2年くらい経つので、もう少し待てば和訳も改訂されそうです。実は、値段が高い(18900円)というのもあり個人的にはあまりこの本が好きではなかったりします。何となく病理の本というより病態生理の本という感じが…。とは言え、誰しもが最初に薦める本ですから、きちんと読み込めば良い本なのでしょう。うちのクラスでは1人だけ持ってる人を見ました。

個人的にお薦めなのがカラールービン病理学。非常に内容が充実していて情報量が多いです。文章も分かりやすく、個人的にはロビンスよりも良いと感じました。このボリュームであれば病理写真ももう少したくさん欲しいところですが、それはどの教科書についても同じなので、病理画像はアトラスを見ようということでしょうか。値段もロビンスの半値近いです。うちのクラスでは私含め5~6人が持っていました(私が薦めまくった影響が大ですが)。あと、ルービンのいいところはこの本準拠の問題集(ルービン カラー病理学Q&A)があるので、勉強しやすいところでしょうか。

海外ではこの2つが双壁ですが、日本だとほとんどロビンスonlyという感じですね。。。

他には、ルービンのエッセンシャル版であるルービン カラー基本病理学が簡潔で分かりやすいとの評。値段もなんとロビンスの1/3!という財布への優しさが素敵。NEWエッセンシャル病理学 (エッセンシャルシリーズ)は、推薦教科書という事もありうちの大学では多数派。内容も意外と良いとのことですが、ルービンに匹敵する価格に見合うかどうか。標準病理学は最近改訂されたばかりで白い表紙になりましたが、横綱ロビンスが圧倒的過ぎて存在感薄。アンダーウッド病理学はもう10年近く改訂されておらずさすがに古いか。正直病理学の本はちゃんと読んでないのできちんと比較できないです(汗

(2011.9.15追記)
ロビンスの第8版日本語版が出ましたー。さらにページ数が増えています。そしてやっぱり値段がネックです。。。



【アトラス】
カラーアトラス病理組織の見方と鑑別診断 or 組織病理アトラスが鉄板。内容や価格はどちらも同じ程度で、本屋で比べてみて自分に合う方を選べば問題無いと思います。しいて違いを上げるとすれば、鑑別診断の方が本のタイトル通りに組織の鑑別に関する説明が多く、病理実習にはこちらが向いています。組織病理アトラスの方は説明が充実しており、教科書を持っていない人はこっちの方が向いているかも。

他には、あのロビンスの名が冠されているロビンス&コトラン病理学アトラスや、ややコンパクトな組織病理カラーアトラスなどがあります。ただし病理アトラスに関しては、高学年になればイヤーノートアトラスがあるのでわざわざ買う必要が無いと言う意見も多いみたいです。(個人的には病理のアトラスはきちんと買った方が良いと思いますが)。

マクロ病理のアトラスは、カラーアトラスマクロ病理学が一押し。こっちは本屋で色々と見てみたのですが、値段と内容を比較するとこの本が一番良いです。まぁ病理学の講義ではあまり必要になることはないと思いますが、ミクロ画像だけだといまいち疾患との結びつきが悪く、マクロ病理も合わせて見ると理解が進むのでは。

なお病理に関しては、日本病理学会がWeb上で画像を公開しているほか、神経系はうちの大学でも画像があります。他にも探せば幾つかあるので調べてみるのも良いと思います。


(2012.3.1追記)
~CBTを終えて~
CBTの勉強をしていると、組織像がかなり出てきます。基本的には病気がみえるとかイヤーノートアトラスで調べられるのですが、細かい内容で分からなかったりすることがかなりあり、そんな時に上記の病理学のアトラスが役立ちました。(病理学のアトラスと、病みえやイヤーノートアトラスとでは、情報量がかなり違います)

組織像に限りませんが、画像系は必ずしも典型的な像ばかりが出題されるわけではなく、また画像も教科書のように鮮明なものばかりとは限りません(CBTでもかなり粗い画像が出題されていました)。新潟大学では病理学を学んでからCBTまで1年以上あり、CBTの勉強をする頃にはかなり病理学の知識が抜けています(他の大学でも大差ないと思います)。厚い教科書はあまり必要ありませんでしたが、せめてきちんとしたアトラスだけでも持っておくと良いと思います。国試でも組織像の理解は非常に重要です。



※ 以下うちの大学限定
うちの大学は病理学が楽なので、その気になれば教科書もアトラスもいらないです。ただし上で書いたように、きちんと勉強するなら買った方がいいですが、別に推薦教科書にこだわる必要はなく自分に合ったもので良いのでは。スケッチもそれなりにあるので、アトラスくらいは買った方がいいと思います。

比べてみれば教科書(微生物学・免疫学)

2011年03月22日 10:42

こんにちはshoeです。

さて、今更ながら2年生でやった科目が終わったので、3年生の科目にいきたいと思います。うちの大学のカリキュラムでは、2年生で解剖・組織・生理などの正常構造と機能を学び、3年前期では微生物・病理・薬理・免疫などの異常に対するメカニズムや機能を学びます。3年前期で基礎医学と呼ばれる科目を終え、3年後期~4年前期で内科(循環器、呼吸器など)、外科、小児科などの臨床科目に入ります。

そんなわけで3年前期でやった基礎科目ですが、このブログを読まれていた方やクラスのみんなはご存じだと思いますが、この時期は超が付くほどモチベーションが低かった時期で、その割に病理と薬理以外は意外と成績が良かったりする科目もあったりして、正直何が何だか分かりません。というわけで、こんな状態でレビューを書いても信頼度ゼロですので、残りの基礎科目に関しては、周りの使ってる教科書+自分の"感想"という感じで軽く纏めてみようと思います^^;



【細菌学・ウイルス学・寄生虫学】
というわけで微生物学から。

微生物学に関しては、うちの大学では細菌学、ウイルス学、寄生虫学と3つに分かれて講義が行われましたが、教科書は3科目が1つにまとまっているものが多いです。「感染症」としては高学年になってから別途学ぶ必要があると思いますが、基礎としてはそういうまとまった本だけで十分だと思います。

うちのクラスで一番人気だったのは病気がみえる vol.6(免疫・膠原病・感染症)です。臨床科目で大人気の病気がみえるシリーズですが、この巻は情報量が非常に多く基礎でもかなり役に立ちます。私もこの本に関してはかなりお薦めできます。

2番手はイラストレイテッド微生物学でしょうか。リッピンコットシリーズの1つで、要点がシェーマとして纏められており、和書とは違う分かりやすさが良いです。感染症に関しては日本と海外で重要なものが異なるため、講義とこの本とで重要なポイントが異なる可能性があります。でも良い本だと思います。

他には、シンプル微生物学を持っている人が少々…。私は読んでいませんが、シンプルシリーズの中でも結構評判が良いようです。あとは、たっぷり勉強したい人にはブラック微生物学とか、戸田新細菌学とか、テストに役立つかはともかく詳しい本はたくさんあります。教科書ではありませんが、読み物としては恐怖の病原体図鑑なんかも結構面白かったです。

微生物学に関しては、基礎よりも臨床として(感染症学として)の方が重要だと思います。特に内科系に進むのであれば感染症の知識は必須のようですが(でも学生の講義としてはあまりやらなかったり…)、基礎の段階ではまず全体の概要を掴むのが良いかなという気がします。


(2012.3.1追記)
~CBTを終えて~
感染症は臨床にも基礎にも範囲として含まれるため、CBTの中ではかなりウエイトが大きい科目です。しかし、細かい知識を問われることはなく、殆どが病気がみえるレベルの知識を覚えているか覚えていないかという点に収束してしまいます。病気がみえるの6巻は免疫と膠原病も含まれており、内容もコストパフォーマンスも十分です。よほど感染症学を極めたい人以外は病気がみえるだけで十分(すぎる)と思います。





【免疫学】
続いて免疫学。免疫学は比較的勉強した部類に入る科目で、色々と教科書を見ていました。免疫はなかなか個性の強い学問で、教科書を選ぶ時にはいくつかのポイントがあります。

・入門書
免疫学は概念が難しく、いきなり教科書を読んでもなかなか理解できにくい部分があります。最近はそれを補うための入門的な本がたくさん出ていますので、最初にその手の本を読んでおくと導入がスムーズになると思います。

・洋書と和書
免疫学は洋書も和書もたくさんの本が出ていますが、内容はかなり異なっています。大雑把に言うと、洋書は理論的な内容をシェーマなどを用いてクリアカットに説明しており、和書は文章で丁寧に(ともすれば冗長なほど)説明している傾向があります。個人的には洋書の方がお薦めなのですが、免疫学は日本人による発見も多く、講義も日本人の業績が強調されたりすることがあるかもしれません。洋書はそういう部分の記述があっさりしていたりすることがあるので、講義に合わせる場合は和書の方がフィットする可能性があります(免疫生物学でも買えば話が別ですが)。

・改訂が早い
免疫学は基礎医学の中でも特に学問の発展が早く、教科書も改訂スピードが速いです。和書も改訂が頻繁ですので、とにかくできるだけ新しい教科書を購入した方が良いと思います。


以上を踏まえて各論ですが、私が使っていたのは、免疫学イラストレイテッドです。私は講義が始まった時点で免疫の知識がゼロだったのですが、説明が適度に詳しく、かつ免疫学の内容が一通り抑えられていて理解がしやすかったです。洋書の中では免疫生物学が最も有名かつ高度で、免疫学既習者にはお薦めできますが、私のような初学者にはかなり敷居が高いです。分子細胞免疫学も免疫生物学ほどではありませんが、かなり詳しい部類に入ります。逆にもう少し記載が簡潔な本としては、イラストレイテッド免疫学エッセンシャル免疫学が記載が簡潔で分かりやすいです。個人的な感想としては、エッセンシャル免疫学の方がよりクリアカットな分かりやすさがあるかと。イラストレイテッドはリッピンコットシリーズの1つですが、生化学や微生物学のような切れ味が感じられないような気もします。

以上全て洋書ですが、いずれ劣らぬ良書ばかりなので、自分のレベルに合わせて選んでみると思います。

和書は正直ほとんど知らないのですが、医系免疫学が改訂スピードもかなり早くおすすめのようです。

この他、入門書としては、休み時間の免疫学好きになる免疫学などが分かりやすくて良いです。分かりやすさを優先させる分、やや理論的におかしい部分もあったりしますが、なんだかんだでテストもこれで乗り切れたりするので侮れません。また、病気がみえる vol.6(免疫・膠原病・感染症)は図が非常に良く、他の教科書と並行で比べながら見ると非常に理解しやすいです(ただしこの本だけだと説明が不足してます)。ブルーバックスの新・現代免疫物語 「抗体医薬」と「自然免疫」の驚異も、免疫学に興味を持つための読み物として好適です。



※ 以下うちの大学限定

細菌学は楽なので教科書無くても大丈夫ですが、意外と内容が多いので概要とつかむためにも1冊何かあった方が良いと思います。臨床でも使えることを考えるとやっぱり病気がみえるがお薦めでしょうか。

ウイルス学はオリジナルテキストの内容が充実しているので、それがベースになります。テストは普通の教科書に書いていない内容(疫学とか)も良く出るので、本を買うよりもオリジナルテキストの読み込みの方が重要になると思います。

寄生虫学も特に教科書買う必要はないです。ただし講義がとにかくつまらないので講義中の暇つぶしに真面目に勉強したいんだ!という方は、講義のスライドの図に使われている図説人体寄生虫学が良いと思います。この本に講義の全内容が書いてあります。寄生虫は古い版の本でも全く問題ないので、ヤフオクとかで安く買っておいても良いのでは(体験談)。

免疫学は、みんな教科書バラバラで好きな本を買っている傾向があります。好きになる免疫学だけで通す人もちらほら。問題は病気の原因は重力とストレスだとかの例の独自理論で、もし対応するなら「絵で○かる免疫」を先輩から貰う…でしょうか(購入する必要ないです、というか買わない方がいいです)。まぁ過去問だけでいいと思います笑。そんなことにかかずらうよりもきちんとした免疫学の勉強を!

比べてみれば教科書(神経解剖学)

2011年03月20日 16:48

2年生の後期にあった神経解剖ですが、レビュー書くのが面倒臭くてずっと放置してしまっていました。。。臨床でも脳神経系をやったので、かなり今更ですが書いてみます。

神経解剖学は習う内容が大学によってばらつきがあるようです。なんと言っても研究の進みが速い分野ということもあり、担当の先生の専門に依存する部分があるようです。そのため、1冊で全て賄える教科書というのはなかなか無く、色々な教科書比べてみると良いと思いのではないでしょうか。以下本の紹介ですが、学んでからかなり時間が空いておりもはや評価できないため、コメントのみとします。

※新潟大学の人は2010年度で教授が退任するため、傾向が変わる可能性があります。



【教科書】

カラー臨床神経解剖学 初版 9240円
 一応うちの教授が執筆者の1人ということもあり、この本はいいよと紹介されていました。講義でもぽつぽつと本中の図が引用されており、クラスでも持っている人がこれまたぽつぽつと。。。初学者に分かりやすい!というほどではないですが、比較的平易に書かれておりバランスが良い本です。私はこの本をベースに4冊くらいを都度使い分けていました。


人体の正常構造と機能 全10巻縮約版 18900円
 基礎医学の科目でいつも紹介していますが、神経解剖でも使えます。海馬の入力経路とか錐体路とかの伝導路などの記載が分かりやすいです。脳神経の経路もつかみやすいです。ただ、図は分かりやすいですが若干文章がこなれていない感じがします(神経解剖は内容が複雑ですが、文章でそれを説明し切れていない感じ)。内容はあまり詳しい事までは書いていませんが、イメージを掴むのに良い本だと思います。


絵で見る脳と神経 第3版 2940円
 神経解剖入門といった感じの本です。人体の正常構造と機能とは逆に、図がやや弱いですが文章が分かりやすく、理解しにくい神経解剖の最初のとっかかりに良いです。臨床(というか病態生理)的なことも分かりやすく書いており、臨床の脳神経の入門書とも言えます。値段が安いのもポイントです。


イラスト解剖学 第6版 7980円
 ご存知の通り絵そのものは終わっていますが、意外とポイントをつかんだ図と文章で分かりやすいです。ネットを見ていると神経解剖はこの本が一番良いという評価もちらほら見られます。ただし肉眼解剖同様、この本では実習を乗り切ることができません笑。

(2012.3.1追記)第7版出ました~。


楽しく読めて、すぐわかる臨床神経解剖 原著第3版 1890円
 入門書です。値段も安いし薄いので内容を掴みやすいです。ちなみに『「超」入門!神経解剖』という本と原書が同じなので、どっちを買ってもOKです。



【アトラス】

プロメテウス解剖学アトラス頭部/神経解剖(第2巻) 初版 11550円
 脳解剖のアトラスとしてはこれが一番良いです。特に各断面(水平断、前額断、矢状断)の図が豊富です。脳はとにかく構造が複雑なので、カットが多いアトラスが圧倒的に有利です。アトラスの文字を隠せば本気でそのままシケタイに。ただし、脳弓~海馬の剖出など一部分かりにくいので、そのあたりはネッターかグラントなど、「一部だけ剖出したカット」が載っている他のアトラスを参照すると良いです。
 なお、プロメテウスは第1巻が先日改訂されたので、この第2巻も近々改訂される可能性があります(原書はもうだいぶ前に改訂しているので)。


神経解剖カラーテキスト 第2版 5880円
 実写版のアトラスです。写真の数が多く、分かりやすいです。


ネッター解剖学アトラス 原書第4版 10500円
 マクロ解剖とのからみでこの本を持っている人が多いと思いますが、そんな方はそのまま使い続けても良いと思います。ただし各断面(特に矢状断)のカットがプロメテウスに負けます。そこだけコピーしてきても良いと思います。

(2012.3.1追記)第5版出ました~。



 アトラスに関しては、他にも『日本人体解剖学』など、古いですが結構実習に使えそうな本が幾つかあります。神経解剖のアトラスは部位によって細かく描写されていたり大雑把だったりとばらつきが大きく、マクロ解剖と違って1冊に絞りきれない部分があります。ですので、1冊決めて購入し、あとは図書館などで必要な部分だけをコピーして使うと良いと思います。

比べてみれば教科書(解剖学-アトラス)

2009年12月28日 20:43

2) アトラス
 アトラスは教科書以上に一長一短があります。うちの大学ではネッターが一番人気でしたが、わざと実習班のメンバーとは別のアトラスを買うのも良いと思います。どっちみち実習室に持ち込んだアトラスは実習後家に置いておきたくなくなるので…。なお、アトラスは古本でもあんまり値段が変わらないので、新品を買うか先輩からもらうのがベストです。


プロメテウス解剖学アトラス(1~3巻) 初版 12600円(1巻)、11550円(2、3巻) ★★★★★
 解剖学のアトラスにおける最高の本です(そして値段も最高…)。1巻の体幹と上下肢の筋・骨と脈管・神経構造についてはこの本以上に分かりやすく書かれている本はありません。2巻の頭蓋に関しても同様です(特に脳神経が素晴らしい)。まず絵そのものが非常に綺麗です。ネッターやグラントのような手書き粘着系とも、グレイや「あたらしい~」のようなバリバリCG系とも異なり、CGと手書きの良いところを合わせた感じで、見ているだけでも楽しいです。特に上下肢だと筋を一枚ずつはがしていって骨に至る図がずらっと並んでいるのが秀逸で、1巻だけでも買って損はないです。(とか言いながら、試験では私はこのあたりの出来が悪かったのですが…)。頭蓋も分かりにくい構造が多いですが、非常に詳しく書かれています。アトラスと言いながら説明文も豊富で、頭蓋の孔を通る神経・血管や、筋の神経支配など知りたいことがうまく纏められているのも良いです。あと変異が豊富に描かれているのが(subclavian a.の分枝とか)、何気に実習では重宝します。3巻の内臓系も自律神経など非常に分かりやすいですが、ちょっとコストパフォーマンスが悪いかもしれません。
 問題は値段の高さで、アトラスだけで35000円以上出せるかどうかがポイントです笑。しかも図があまりに綺麗過ぎて実際の構造とかけ離れていたりするのが難点です(特に腰仙骨神経叢のあたりや顎の周辺など)。あと、意外と細かい部位が記載されていなかったりするのが目に付きます(ネッターの方が網羅率が高い印象です)。そういう意味では意外と実習向けではなく、どこまで解剖学を極めたいかにも依りますが、全体的なコストパフォーマンスはネッターなどに譲るかな。しかし単純な出来の良さだけを比べれば間違いなくNo.1です。

(2010/11/5追記)
ちょっと前の話になりますが、プロメテウス解剖学コアアトラスが出ましたね。プロメテウスシリーズ3冊を抜粋して1冊の本にしたという感じで、ちょっと絵が小さいかなという印象はありますが、このクオリティを10000円で網羅できるのは素晴らしいです。
(2011/3/20追記)
第1巻は第2版が出ました!かなり内容が変わった(増えた)ようです。コンパクト版(フラッシュカード)も出ましたー。


ネッター解剖学アトラス 第4版 10500円 ★★★★☆
 みんなに大人気のネッター。うちの大学でも所有率No.1でした。上でも書きましたが、コストパフォーマンスとしては一番良いアトラスだと思います。ネッターさんが実際に描いた絵をベースになっているので、図のトーンはべったりと言うかねっちょりと言うかある意味実物に近い描かれ方で、実習時にお手元にあればあまり困ることはありません。プロメテウスのようなクリアカットな分かり易さではないですが、細かい部位もほとんど網羅されており、まあ定番の一冊という感じです。強いて言えばイラストの数があまり多くないことと、図の中に描かれてはいるが名称が書かれていない組織が結構あることが難点です。後者が完璧なら★5つなのですが。値段も(アトラスとしては)割安。なおコンパクト版もあるようですが、見たことがないので
分かりません。

(2012.3.1追記)第5版が出ました!ネッターさんじゃない書き手が増えたせいか、何となく雰囲気が変わり、グラントのタッチに近づいてきた印象があります。この版からはネットで図や動画が見れるStudent Consulにアクセスできるようになったとのことで、コストパフォーマンスが上がっています。


解剖学カラーアトラス 第6版 12600円 ★★★☆☆~★★★★★(使い方に依ります)
 これも定番の実写版アトラスです。実写なので網羅性が低かったり見づらかったりして、これ単体で解剖実習を乗り切るのは辛いですが、対スポッター試験用の切り札になります。実習中にも毛様体神経節とか表情筋とか実物見ても何が何だか分からない構造の確認には役立ちました。実習班で1冊あると便利。ただし、この本に載っている解剖は異常に上手いので、これと同じように解剖できると思うのは間違いのもとです。どうやったらこんなうまく解剖できるのか全く分かりません笑。
 ちなみにこの本は古い版でも全く困らないので、安い旧版を安く手に入れるのも手です。

(2012.3.1追記)第7版、2012年3月発売予定です。


グラント解剖学図譜 第5版 15750円 ★★☆☆☆
 好きな人はネッターよりも良いと言っていますが、個人的にはそれほどの魅力を感じませんでした。ネッター同様説明文は殆ど無くひたすら図が載っていますが、全体的にやや図が小さい印象です。値段差を考えるとグラントよりもネッターの方がお勧めできます。ただ、写真とか画像はネッターよりこちらの方が豊富です。


あたらしい人体解剖学アトラス 初版 7350円 ★★★☆☆
 この本のメリットは何と言っても安いという事です。といっても安かろう悪かろうではなく、意外と結構詳しく載っています。図はCGベースでプロメテウスとグレイの中間といった感じです。イメージとしては生理学における生理学テキストみたいな位置付けでしょうか?個人的には細かく分厚く~ってのが好みですのであまり選択肢には挙がりませんが、モノ自体は悪くないと思います。周囲にも何人か持っている人がいました。


グレイ解剖学アトラス 初版 9450円 評価なし
 私は教科書の方を持っているため評価なしとしましたが、周りにもぽつぽつと持っている人がいました。グレイの教科書の図がそのままアトラスになっており、個人的にはアトラスにしては図を簡略化しすぎかな…という感じがしますが、分かりやすい図が好みの人には向いているかもしれません。


・その他
 もう売っていませんが、「人体局所解剖図譜」ってのが金原書店から30年以上前に出ていまして、これがなかなか侮れない。ラテン語だけなんですが図は分担解剖学みたいな感じの鉛筆で詳細に書いた感じで、頚部なら浅部から深部まで様々な角度からの俯瞰でしつこく書かれていて、とても良いです。今はとにかくCGを使って綺麗に見やすく、というのが主流になってきていますが、昔の解剖学の本も実際の人体に即して書いた感じが出ていて結構好きです。4冊組なんですが、ヤフオクで5000円くらいで出ていて、一時期買おうかなと思っていた時がありました。いや、まあマニアックなのは否定しませんが。明治とか大正時代の解剖の本とかよくオークションに出ていて、実は結構欲しかったり…。


比べてみれば教科書(解剖学-教科書)

2009年12月28日 18:29

解剖学も終わったので、久々にレビュー書いてみました。まずは教科書から。


 解剖はとにかく暗記が大変だという印象が強いですが、実際には人体の構造を系統的にきちんと押さえておけばそれほど大変ではありませんでした。それよりも人体という三次元構造を二次元の媒体(教科書やアトラス)で把握するのが難しく、それぞれの組織の位置や前後関係などはやはり実物を見ないと理解しづらいです。特に頭蓋骨の孔まわり(翼口蓋窩とか聴覚器とか)や咽頭、骨盤・会陰、鼡径なんかは教科書だけだとかなり苦労します。とは言っても実物だけだと今度はごちゃごちゃしすぎていて何が何だか分からない状態に陥ってしまい、腸間膜なんて実物と全然違うじゃねーかー!となったりならなかったり。結局のところ実物と教科書(アトラス)を見比べながら1つひとつ確認していくのが重要となります。
 そういう意味ではなるべく詳しく且つ分かりやすい教科書やアトラスをきちんと手元に置いて勉強するのをお勧めします。解剖学の教科書は値崩れすることが少なく、ネットオークションや古書でも定価の8割以上の値段がつくことはザラですが、良い物はきちんと購入するべきだと思います(後で売ろうと思えば高く売れますし…)。私も解剖学の教科書には最もお金をかけています。
 あと全体的な傾向として、解剖学の教科書はどれも一長一短あり完璧なものはありません。自分の性格と大学側の求めるものに合わせて選択し、あとは随時図書館で借りたり友達に見せてもらうのが良いと思います。(私は解剖学好きなので沢山買ってしまいましたが…笑)



1)教科書
グレイ解剖学 初版 10500円 ★★★★☆
 世界でナンバーワンの解剖学の教科書「Gray's Anatomy」のスチューデント版です。解剖学講義やイラスト解剖学といった日本の教科書と違い図や写真が非常に多用されており、文章も外国の教科書らしく簡潔明快で非常に分かりやすいです。ただし洋書のため日本の解剖学書とは一部用語が異なることがあり、随時別の教科書やネット等で確認する必要性があるかもしれません(※)。あと、部位別にまとめられているので、例えば鎖骨下動脈を上肢まで追っていきたい時などはページを飛ばしとばしに見ていく必要があり、やや分かりづらいです。とはいえ、全体的には分かりやすく纏められており、現時点の教科書の中ではベストと言えると思います。

※うちの大学の実習プリントは日本の教科書をベースにしていたらしく、時々分担解剖学以外には載っていない単語が出てきました。まあググれば一発で出てきますが…。ただ、解剖学の用語は意外と統一されていないため、この点についてはどの教科書を選択しても同じかもしれません。

(2012.2.25追記)第2版が出ています。総論の章が増えていますが、ぱっと見た感じそれほど大きな変更は無いようです。


解剖学講義 第2版 11550円 ★★★★☆
 解剖学の教科書といって普通最初に頭に浮かぶのがこの教科書だと思います。和書なので説明が詳しい割には分かりやすく、書き方が無機質なグレイと比べて読み進めやすいです。あと色んな所のレビューでも書かれていますが、ただ解剖の説明がされているだけではなく臨床的な内容も合わせて記述されており、頭に入りやすいようです(私自身はそれ程感じませんでしたが)。あと基本は英語なのですが、巻末に日本語-英語-ラテン語の3ヶ国語対応表があり、うちのように講義がラテン語で行われる大学だとかなり使えます(私は巻末だけコピーして持っています)。ただし図が非常に簡略化されているのが最大の欠点で、上で述べたような複雑な構造の部位だとこの本だけでは分かりづらいです。図さえ良ければNo.1なのですが…。

(2012.2.25追記)3月に第3版が出ます。


イラスト解剖学 第6版 7980円 ★★☆☆☆~★★★★★(使い方に依ります)
 ふざけた絵と分かりやすい説明で非常に有名な教科書ですが、実際あまりに適当な絵で実習に持ち込んでも何の役にも立ちません笑。教科書をこの本しか買わないのは危険で、きちんとした系統的な知識が身に付きにくいように感じられます。
 しかし書き方が非常に上手く、複雑な構造や筋や器官と血管・神経の関連や機能などが分かりやすく纏められており、グレイとかの教科書を読んだ後に(または実習の後に)この本を読むとものすごく理解が進みます。要するにポイントが押さえられている本で、グレイとか解剖学講義が駿台シリーズだとすると、イラスト解剖学はマドンナ古文といった印象です。もしくは前者がチャート式で、後者が1対1対応を中経出版から出してみましたみたいな…笑。まぁそれはともかく、組織や発生、神経についてもかなり厚く述べられている点も良いです。先生方には不人気らしいですが、中身を読まずに見た目の印象で言っているのだと思います。

(2012.2.25追記)第7版が出ています。目立った変更は無いようです。


分担解剖学(1~3巻、続巻) 第11版 9765円(第1巻。ただしオークションで1冊1000円くらい) ★★★☆☆
 非常に詳しく非常に古い、歴史的価値がありそうな教科書です。そしてラテン語です。異常に細かく書かれているので、他の教科書に書かれていないことを調べるときに役に立つかもしれません。私も最後の手段で何度か使っています。他の教科書とは異なり、組織別(筋、脈管、神経、臓器など)にまとめられているため、何かに着目して調べたい時は使いやすいです。しかしたった数ヶ月しかない解剖学の授業としては明らかにオーバースペックで、まあ要するに辞書です。


臨床のための解剖学 初版 14700円 ★★★☆☆(解剖実習用の教科書として)
 実はこの本は私が入学前から目を付けていた本でして、大学の図書館にも入れてもらったりしています。図も解剖学講義などと比べれば詳細で、何よりも単なる解剖学としてだけではなく臨床に関する記述が豊富なことが最大の特徴です。ただ、その分初学者にはとっつきが悪く、私も解剖実習の段階では使用するのを断念しました。多分、臨床に入ってから読むとぐっと力がつくのではないかと思います。実際この本の原書は海外でかなり評価が高いようです。


トートラ解剖学 第2版 10500円 評価なし
 私はぱらぱらめくった程度ですので評価なしとしますが、結構良い教科書という評判です。ぱっと見た限りでは図が詳細で文章が分かりやすく良さそうです。中身は「スネル臨床解剖学」や「臨床のための~」と似た感じがします。

比べてみれば教科書(生理学)

2009年08月21日 17:25

 2年前期の段階ではまだ反射とか記憶とかの神経生理(動物生理)しかやっていないので、植物生理についてはのちのち追記していこうと思います。ただ、今のところの印象では、神経生理の評価と植物生理の評価は変わらないかなーとは感じています。良本はいつも良本です。
 生理学は基礎医学の中でも、学ぶ上でのハードルが最も高いような気がします。一般的なカリキュラムだと最初に膜電位とかシナプス伝導とかの話から始まるため、数式が大量に出たりして物理的な要素が含まれるからかもしれません。教科書の類も、シンプルに書いてある本は沢山あるんですが、分かりやすく書いてある本がなかなか無かったりして、よりハードルを高めているような感じを受けます。とにかくできるだけ自分が理解し易い本を選ぶのが良いと思います。とりあえず何も考えずに標準+生理学テキストというのはやめた方がいいです。

(2010.2.21追記)植物生理も無事単位が来ました。やっぱり一番バランスがとれているのがコスタンゾで、人体の正常構造と機能を図書館で借りて必要なところをコピーするのがおすすめです笑




1) 入門系・分かりやすさ重視
人体の正常構造と機能 全10巻縮約版。第2版 18900円(オークションでも15000円を切ることはほとんど無い) ★★★★★(生理学として)
 詳しくはこちらを。生理学の入門書としては本当に素晴らしいです。残念ながら定期テストのレベルをすべて網羅するまでには詳しくありませんが、(生理学の)他のどの本と比べても図や写真が分かりやすく、文章も読みやすいです。特に神経の各経路の模式図が秀逸です。値段は非常に高いですが、買って損は無いかな。私はつい最近新品を買ってしまいました。


Clinical生体機能学 初版 6300円 ★★★☆☆
 入門レベルの本で、非常に分かりやすい文章です。生理学全範囲を網羅しているわけではないのでこれを教科書とするわけにはいきませんが、理解の一助になるのは間違いありません。特に、活動電位とか電気系の範囲は他の教科書と比べてもクリアカットに書かれていて、図が少ない割には秀逸です。あと、大酒飲んだ次の日に朝起きてすぐ部活に行ったら倒れた時の機序、みたいに臨床と生理学を絡めて書かれている章があり、臨床科目を学んでいない段階でもとても参考になります。


カラーイラストで学ぶ 集中講義生理学 初版 5775円 ★★★☆☆
 それぞれのテーマが2ページ程度でビジュアルにまとめられており、各項目の要点が分かりやすいです。まとまっている分説明が少なく、初めて生理学を学ぶときに読むには情報が少ないですが、復習として用いるには良いと思います。なお、この手の本は買っても意外とあまり読まなかったりするので、図書館で借りるのが一番かもしれません。


2) 基本的な教科書
コスタンゾ明解生理学 初版 6300円 ★★★★☆
 位置付け的には生理学テキストと同じくらいの、生理学全般を網羅する基本的な教科書ですが、図表の使い方が上手く非常に分かりやすいです。生理学は色んな生理反応に対して何がどうなってその次が何でその次が何・・・と機序を理解するのが重要ですが、そういった説明が文章でだらだらと書いてあるのと、フローチャートでスマートに書いてあるのとではかなり分かりやすさが違ってきます。神経生理の章も分かりやすかったんですが、この本はどちらかというと植物生理の方が強いらしく、後期にはさらにお勧めできそうです(⇒2010.2.21追記。植物生理もお薦めできます!)。通読するのも難しくないし、教科書としては一押しです(人体の正常構造と機能はそれ1冊だけでは網羅できないので)。


生理学テキスト 第6版 5040円 ★★★☆☆
 一番売れている生理学の教科書ですね。私は図書館で1,2回借りたことがある程度なのですが、みんな買ってる教科書の割には意外と内容が充実していてうまくまとまっているという印象です。和書の割に文章がぶつ切りになっていたりしてなんとなく訳本みたいな感じがしなくもありませんが、ページ数も適当でみんな買って安心というのは良く分かります。ただ同じようなレベルの本にコスタンゾがあるので、どちらか1つを選ぶ…となるとコスタンゾに負けてしまうかなという感じでしょうか。みんな買ってるので安心感が欲しいならこちら。あ、あと安いです。


カラー基本生理学 原書第3版 5145円 ★★★☆☆
 コスタンゾや生理学テキストと同等レベルの教科書です。実は私は入学前にこの本を安く(500円)手に入れていたので、結構使っていたんですが、結構論理的で詳しくいい教科書です。生理学テキストよりは計算式とか数字が出てくるのが多いという印象です。ネットでは和訳が死んでいると専らの噂ですが、それほどでもないような。総合評価は生理学テキストとほぼ同等で、とっつきやすさを重視するなら生理学テキスト、詳しさを重視するならこちら、というところです。ただしこの本は最近改訂されていません(2003年)。


3) 詳しい教科書
標準生理学 第7版 12600円 ★★★★☆
 今年の4月に第7版が出てぐっと分かりやすくなったんですが、第6版まではいかにも昔の教科書という感じで、厚く細かく分かりずらいとなんともとっつきの悪い本でした。ちなみに私は入学前に買ってしまったため第6版を持っています(泣)。初めて生理学を学ぶ人が読んでもはっきりいってちんぷんかんぷんです(というか、私がそうでした)。ただ、本自体は非常に良いものには違いなく、上級生になってから読むと良さが再確認できるとの評です。生理学は基礎医学の中でも進歩が速く、講義をする先生によって内容の広さや深さが異なってくるため、1冊の教科書では範囲を網羅しきれないことが多い気がします。そういう意味でも標準のような詳しい本を手元に置いておくのは良いことだと思います。というか自分にそう言い聞かせています。

(2011.3.5追記)
3年生も終わって臨床の講義が進み、最近この本の価値が分かるようになってきました。2年生くらいで初めて生理学を学ぶ時には確かに敷居が高いのですが、病態生理などをちょっと詳しく調べたいと思った時に心強いです。そういう意味では初めから標準を買っておくというのもアリだと思い直しています。


ギャノング生理学 原書23版 10500円 (評価なし)
 生理学の本としては世界的に有名な本です。amazonとかWeb上での評価を見ると、たいがい標準生理学よりも良い評価を得ているんですが、個人的には字が小さくてビジュアル的ではないということであんまり好きではありません。ただ、私はこの本を少ししか読んだことが無く私の判断が間違っている可能性があるので、いったん評価は保留にして、後期にしっかり読んでみようかなと思います。

(2010.2.21追記)結局ギャノングは読みませんでした。。。しかし、うちの学年で一番成績の良い女の子がギャノングいいよーと言ってたのでいい本なんだと思います。




(2011.3.5追記)
~最初にどの教科書を買うか~ 
 
もうすぐ4年生になるという段階で改めて振り返ってみると、生理学がどれだけ重要かが実感できてきました。個人的には基礎の中で最も重要な科目ではないかと思っています(その次が解剖・組織かな)。実際、今臨床の講義を受けていて、生理学の教科書を見直すことが多くなってきています。それだけに、詳しめの教科書は1冊手元にあった方がいいとお薦めできるようになってきました。

とはいえ、初めて生理学を学ぶ時はなるべくイメージを掴みやすい本が良いのもまた事実。詳しいのと分かりやすいのがなかなか両立しにくいのが悩ましいところですが、一応、今ならこういう買い方をすると思います。

(お金に余裕がない) ⇒ コスタンゾ
(お金に余裕がある) ⇒ 人体の正常構造と機能 + 標準

コスタンゾonlyだといつか不足する日が来るかもしれませんが、それはその時考えるという感じでしょうか。もちろん標準ではなくギャノングでも良いと思いますし、もっとやる気のある方はガイトンでも良いと思いますが、個人的には一番満遍なく書いてあるのは標準だと思います。和書ですし。

比べてみれば教科書(組織学)

2009年08月17日 02:26

 組織学は好きなので結構本を買いました。アトラスは本によって癖があるので図書館で色々見てみるのがいいと思います。教科書も良い本がたくさんあるんですが、基本的に組織学は組織を識別できるかどうかがポイントなので、教科書の選択うんぬんの前に実習をきちんとこなすことが大事だと思います。



■組織学(教科書)

標準組織学 総論 第4版 8925円/各論 第4版 12600円 ★★★★☆
 とにかく記載が細かく、おそらく組織学の教科書の中で最も情報量が多いです。組織学実習では同定がしづらい細胞とか組織も沢山あるので、そういったものを後で調べるときに重宝します。なんだかんだで一番読んだ教科書ではないでしょうか。ただし図が少ないので、別途アトラスを参照する必要はあります。あと各論の方は第3版が出てからかなり経ち、少々古くなってきた感はあります。なおこの本はネットオークションに頻繁に出品されており、時期を選べばかなり安く入手できます。私は上下巻それぞれ1000円で手に入れました。

(2010/11/5追記)ついに各論も4版がでましたね!カラフルになって分かりやすそうです。ただ、全体的に内容がやや古いのは事実で、利用方法としては(実習時に)組織の鑑別や同定のために詳しい情報を手に入れるために読むことが多そうです。そういう意味では各論は第3版を安く入手するという手でも良いと思います。(各論第3版はヤフオクとかで1000円くらいで買えたりします)



組織細胞生物学 初版 7980円 ★★★★☆
 この本は非常に分かりやすい本です。文章主体ではなく図や写真を中心としてそれらに対して説明しているというスタンスで、長々と文章で説明してある他の本(特に和書)とは一線を画しています。光顕写真も鮮明で分かりやすく、実習にもかなり活躍します(私はこの本で、肺胞の終末細気管支と呼吸細気管支の区別ができました)。免疫やホルモン分泌機構など組織学を超えた領域にもかなり踏み込んでいるので、組織学の講義が終わった後も使えるのではないかと思います。というわけでかなりおすすめなのですが、器官によって記載量にばらつきがあり、内容が不足していると感じる章もあるため★4つとしました。でも組織学の教科書の中ではベストです。


入門組織学 初版 5097円 ★★★☆☆
 我らが牛木教授の入門組織学です。組織学の入門レベルでは他に適当なものがなく、一番分かりやすいと思います。ただこれは出版されてから20年くらいたっており、さすがに情報が古いというか不足しています。あと、著者の先生が標準組織学の著者のためか、標準と記載内容が重複しているものが多々あります。生化学とかのシンプルシリーズのような位置付けでしょうか。


ジュンケイラ組織学 第3版 10290円 ★★☆☆☆
 ネットなんかを見ていると結構良いという評価だったんですが、私には中途半端な内容という印象が強くイマイチでした。詳細に学びたいなら標準を、あっさり概要を掴みたいなら入門を、標準で写真が足りないならアトラスを、ということで、それなりに詳しくは書いてあるんですが、でもどれもちょっと不足・・・。ヤフオクで500円だったので購入してみたんですが、残念ながら使えませんでした。私が買ったのは第1版だったのですが、図書館で見た限りでは最新版(2版)もあまり変化が無かったかな。
(2010.3.20追記)第3版出ました。


人体の正常構造と機能 全10巻縮約版 18900円 ★★★★☆(組織学として)
 詳しくはこちらを参照ください。この本を教科書にするのは無理ですが、(肉眼)解剖と組織のつなぎの部分の理解に非常に役立ちます。例えば気管枝が分岐してだんだん細くなっていくのは解剖学の教科書にも書いてあると思いますが、そこで組織構造がどう変化していくかを標本写真と共に説明されていたりするのが分かりやすいです。標本写真もかなり綺麗。


新・細胞を読む(ブルーバックス) 1208円 (評価対象外)
 教科書ではないんですが、組織学の勉強のとっかかりとして読むには良い本です。ブルーバックスですが、組織構造の主要な部分は押さえられていて侮れません。医学部の図書館には無くても理工系キャンパスとか市の図書館には置いてあると思うので、組織学の講義が始まる前に一度読んでみてもいいかも。


(2011.1.23追記)有名な組織学の教科書"Histology"の訳本Ross組織学が発売されています。うちの大学の図書館にも入れてもらったのですが、写真が見やすくかなり良さそうです。組織細胞生物学もそうですが、洋書は本の作りというか、文章の構成が上手く読ませようという意思が感じられて好感が持てます(和訳がダメダメなことも多いですが…)。この本の登場で組織学の教科書のスタンダードが変わってきそうな気がします。




■組織学(アトラス)

機能を中心とした図説組織学 第5版 9975円 ★★★★☆
 この4月(2009年)に第5版が出たばかりのアトラスで、これぞアトラスとばかりに豊富に光顕・電顕写真が載っています。変なアトラスだと染色がイマイチだったりして良く分からないんですが、そういうことも無いです。説明もかなり詳しく、筋紡錘とか腎糸球体みたいな複雑な構造だと、下手に教科書を読むより分かりやすかったりします。私の大学の実習標本とは染色方法が違うことが多かったのがちと残念でしたが(うちの大学はMG染色が多かった)、アトラスの中では最もお勧めできる本で、私が組織の教科書で唯一定価で購入した本です笑。


Sobotta 実習 人体組織学図譜 第5版 11550円 ★★★★☆
 この本はどちらかというと写真よりもスケッチの方に重点が置かれています。でも分かりにくいことはなく、むしろ器官の全体像などが分割されることなく載っていることで、肉眼と顕微鏡の視野の間の理解しづらさを埋めてくれます。顕微鏡の図だと、この組織はいったいこの器官のどの部分なんだ?ということが結構あるんですよね。私も下垂体とか眼瞼とかをスケッチするときに活用していました。惜しむらくは図の数がやや少ないことと、その割に値段が高いことでしょうか。


カラーアトラス組織・細胞学 初版 12233円 ★★★☆☆(うちの大学なら★★★★★)
 アトラスにしては写真の数が少ないですが、強拡大の図が多く、細胞を識別するための具体的な特徴に関する記述が多いので、実習時には役立ちます。あと良くも悪くも特殊染色が多いかな。上の2冊の出来が良いのと、あと出版がかなり古いので、通常は購入する選択肢には挙がらないと思いますが、うちの大学のこととなると話は別です。このアトラスは基本的にうちの大学の標本を使っているため、実習時には必須のテキストに早変わりします。最近はさすがに標本の入れ替えも進んでいるようですが、それでも非常に役立ちました。図書館にも大量に置いてあります。


カラーアトラス機能組織学 初版 7350円 ★☆☆☆☆
 説明の文章はそれなりに詳しいのですが、ぼやけた感じの標本写真が多く、特にSobottaなどと比べるとかなり劣る。この本にしかない標本というのも無く、利用できる機会が少ない。あとヒト以外の標本が多いような…(サルとか)。


ガートナー/ハイアット 組織学カラーアトラス 第2版 9975円 ★★☆☆☆
 可もなく不可も無くというところ。「機能を中心とした」やSobottaは著者の明確な意思を持って作られていると感じられるが、この本にはそういったものはなく、ただ写真を並べてアトラスにしました、という感じ。写真がやや小さいのも難点。

比べてみれば教科書(生化学)

2009年08月12日 18:00

生化学です。

 私の大学では下手すると半分くらいが落としてしまう、2年生最大の鬼門ですが、教科書も指定されていて執拗に購入を迫られるとても素敵な科目でした。まぁ今年度から指定教科書がストライヤーになったので買っても損はしないと思いますが、去年まではカラー生化学だった為だいぶ不評らしかったです。私は強制購入にイラっときて(+仮にも前の大学で履修したことがあったため)買わずに乗り切りましたが、本当は何か買った方がいいと思います笑。


Lippincott’s イラストレイテッド生化学 第4版 8400円 ★★★★★
 生化学の一押しの教科書です。生化学だと、往々にして細かいところに目がいきすぎて全体像が見えなくなってしまいがちですが、この本は非常に分かりやすいです。特に代謝マップなどの図が秀逸で、各項目のつながりが良く見えます。ムコ多糖症とかスフィンゴリピドーシスなんかの代謝疾患についても、どこの何の合成/分解が阻害されるとどういう病気になるかというのが図で一目瞭然なのが素晴らしいです。ストライヤーなどに比べると記載量がやや少なめですが、こっちで大枠を理解してからより厚い教科書に進むと理解もスムーズだと思います。

(2012.2.25追記)第5版が出ましたー!相変わらずスキーマティックにまとめられており良いです。


ストライヤー生化学 第6版 14280円 ★★★☆☆
 文章は分かりやすくとても良い教科書だと思うのですが、値段が高い(15000円近くする)のが難点です。あと、全体像が分かりにくいかな・・・。あまり図は使用せず文章で説明するというスタンスなので、生化学を未履修の状態でこれを読むとちょっと混乱するかもしれません。でも生化学を深堀りしていくには良い本だと思います。あ、あと紙類を雨で濡らしてしまった時、この本を上に置いておくだけでシワがきれいに取れます。


シンプル生化学 第5版 2940円 ★★☆☆☆
 薄い本はそもそも私の嗜好に合わないので評価が低めになってしまうのですが・・・、一度生化学を学んだ人がざっと復習するにはいいと思いますが、初めて学ぶ人にとっては説明が少なすぎて返って理解しにくいのでは。少なくとも薄い=分かりやすいではないと思います。
 ただ、別にこの類の本を否定するわけではなく、各人の勉強のやり方のタイプによって合う合わないがあるのかなと思います。私は暗記が苦手のため、説明を読んで理論的に納得することで覚えるのですが、こう言うタイプには適しません。逆にポイントだけをうまく覚えられる人には良いのかと思います。


ハーパー生化学 原書28版 7875円 (評価なし)
 私はこの本をきちんと読んでないので評価なしとします。外国では生化学のスタンダードと言われている(らしい)教科書です。少ししか読んでいないのであまり説得力はありませんが、タイプ的にはストライヤーと同じ重厚精緻系なので、ストライヤーと比較するとやや劣るかな…という感じです。生化学は当然有機化学と関連が深く、反応の原理(求核とか置換とか)も合わせて考えると理解し易いですが、そのあたりがストライヤーの方が詳しいという印象です。きちんと読めば良い教科書なんだろうとは思いますが。

(2010.3.20追記)原書28版が出ましたー。すいません中身確認してないです。





(2012.2.25追記)
~CBTを終えて~

CBTのために久しぶりに生化学を勉強し直しましたが、生化学は臨床を理解しているとかなり理解しやすいという事が分かりました。2年生の当時は単なる文字と記号の羅列と思っていた各種の反応が、実際の疾患と絡めて考えることではるかに理解しやすくなっています。従って、もう少し臨床と絡めた説明のある教科書で勉強すると理解しやすいのですが、そのような教科書がなかなかないのが実情です。

そしてもう1点、医学生として生化学の理解に必要なのは、細かい内容ではなく全体像を掴むことだと分かりました。ある疾患で何かの酵素が欠損した時、どんな経路が抑制されて病態生理としてどのような事を引き起こすのかを理解するのが重要であり、はっきり言って細かい酵素や物質名など覚える必要がないと思います。そういう意味では、(テストで求められていない限り)なるべく全体像を掴めるような簡潔な教科書で大枠を理解し、必要があれば細かい内容を図書館で調べる、というスタンスが一番ではないかと実感しています。

比べてみれば教科書(細胞生物学)

2009年08月12日 17:39

 医療系はみんなそうだと思いますが、とにかく値段が高いのが医学書の難点。前の大学で3~4000円くらいの本を買うのを渋ったりしていましたが、今やその比ではありません(値段に見合った内容が書かれているのは分かっています)。1冊買うと諭吉先生が1人飛んでいく世界なので、せめて無駄な消費は抑えたいというのが本音ですね。というわけで前期も終わったし、自分が使ってみた教科書とか周りでみんな使っている本なんかをレビューしてみました。一応単位は取れている科目の教科書なので、これを読んで騙された!ということはないと思います。たぶん笑。


 ちなみに私の教科書の買い方は割と決まっていて、①基礎的な本は買わない(生理学テキストとかシンプルシリーズとか)、②あんまり長く使わなそうなら図書館でコピーor借りる、③大学の図書館に購入希望を出して買ってもらう、④市の図書館に以下略、という感じでなるべく買わないようにしています(といってももう6,7万円くらい遣っていますが…)。買うとしても、ネットオークションとか古本屋で入手できるものはそれで済ます、という感じでしょうか。あまり改訂しない有名な本だと、普通に9割引きの値段で買えたりしますので。

というわけで書いてみます。★は個人的なおすすめ度で5点満点です。
ちなみに各教科書は写真を引用したい関係でamazonのアソシエイト使ってるんですが、医学書は高いのでネットオークション使うとか、せめて生協とかで1割引きで買った方が良いと思います。



■細胞生物学
 他の大学がどういう位置付けになっているかわかりませんが、うちの大学は15コマくらいの「基礎医学入門」という感じで、エッセンシャル全範囲くらいをさらっとやっています。私の大学に限定すると特に教科書は不要なんですが、まぁ生物未履修の人が履修者に追い付くための講義、といった感じでしょうか。私はミトコンドリアとゴルジの区別が付いていなかったので大助かりでした。


essential細胞生物学 第3版 8400円 ★★★★☆
 編入生であれば知らない人はいないエッセンシャルですが、読みやすく分かりやすく良い本だと思います。入学前の予習にもおすすめです。エッセンシャル版なので発生なんかが抜けてたりしますが、「細胞生物学」としては十分なのではないでしょうか。私は購入しました。
(2011.3.20追記)日本語版第3版が出ました。


細胞の分子生物学 第5版 23415円 ★★★☆☆
 分子生物学の大御所の本で、日本でもThe Cellという名称の方が有名ですね。日本語版は4版が最新版ですが、原書は真っ赤な表紙の5版が出ています。私も前の大学の在学中から知っていた唯一の本ですが、実際問題として、医学部の基礎科目の勉強としてここまで必要かという気がします。この科目でここまで深掘りするのであれば、もっと他に知っておくべきことがあるような。。。いや、本自体はとても素晴らしい本です。私も先輩から原書の4版を譲ってもらい持っています(医学部のテスト対策には使いませんでしたが・・・)。
(2010.2.21追記)第5版も日本語訳が出ましたー。



※分子生物学は後期の授業のためまだ履修していないので、ここでは一般に細胞生物学と呼ばれている範囲に限定します。分子生物学の講義が終わったらここに追記します。

(2010.2.21追記)分子生物学もなんとか単位がきたのですが、出来が悪く(というかそれ以前に私が分子生物学嫌いのため・・・)とても人様におすすめの本を紹介できるレベルではありません。。。まあ上の本2冊は鉄板なのでいいとして、それ以外は紹介なしとさせて頂きます(^^;

人体の正常構造と機能

2009年08月10日 14:24

5月ごろから買おうかずーっとずーっと迷っていた『人体の正常構造と機能』、ついに買ってしまいました。


買ったのは縮訳版(元々は全10巻の分冊)なので、それに比べればずっと安いんですが、それでも18,000円もする値段がネックでした(学割が効いたので実際にはもう少し安くなった)。

今まで買おうと思ってはあきらめ、大学の図書館に購入希望を出して入れてもらい、借りっぱなしもまずいので必要なページ(200ページくらい)をコピーしたりと、何とか買わずに済ませようとしてたんですね。

んで、2年生の前期が終わるとこの本の範囲も半分くらい終わるので、もう要らないかなーと思っていたんですが、こないだCBTの本をちょっと読んでて、生化学とか組織学とかの基礎医学の範囲からもばしばし出題されているのを見て、これはやっぱり買おう!と決意しました。初めから買っておけばコピー代が無駄にならなかったんですが笑。


この本の何がそんなに気に入っているかというと、2年生くらいで習う内容(生理、組織、解剖、生化)の基礎的な部分が、非常に分かりやすく1冊(当初は全10巻でしたが)にまとまっていることです。特に図とか写真が非常に美しく分かりやすいのが良いです。

特に生理学なんかだと、勉強し始める最初のハードルが結構高いです。知識0の状態で教科書を見てもよく分からないし、授業も大体最初の項目はシナプスとか活動電位とかのあたりで、先生もお年寄りだし数式が大量に出たりしてて理解不能!となったりしがちです。でも『シンプル○○』みたいな本を読んでも、簡潔にまとまっているだけで別に分かりやすいわけじゃないと。そういう基礎的部分の理解を深めてくれます。

あと、生理学とか解剖学とか分かれて学ぶのが普通で、臓器別統合科目みたいなイケてるカリキュラムになっている大学はまだあんまりないと思うんですが、実際には「人の身体」という1つのものについて学んでいるわけであり、相互関連が当然あるわけです。その辺のつながりも、もともと臓器別で分冊になっていたこともあり分かりやすいです。

うちの大学の場合は授業の内容との親和性も高くて、生理学と解剖学の授業にはいつもコピーを持ちこんでました。というか解剖の先生はこの本使っているらしく、授業とか試験の図がこの本のコピーだったり。


ただし沢山の内容を1冊にまとめてある分、各項目の内容はあまり深くないです。
なので、各科目の試験をこれだけで乗り切ることは無理で、結局それぞれの教科書を買う必要はあります。そういう意味ではコストパフォーマンスが悪い。

それが今まで買うのを迷っていた理由の1つでもあるんですが、最低でも4年生のCBTまでは使えるのが分かったし、入学前に、教科書代だけは節約しないようにしようと決めていたので、ついに買ってしまいました。


というわけでこの本の紹介を書いていたらかなり長くなってしまいましたが、いかに私が気に入っているかが分かってもらえると思います笑。まぁ、高いのでとりあえず図書館で笑。



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