year note
比べてみれば教科書(生化学)
2009/08/12 18:00

生化学です。

 私の大学では下手すると半分くらいが落としてしまう、2年生最大の鬼門ですが、教科書も指定されていて執拗に購入を迫られるとても素敵な科目でした。まぁ今年度から指定教科書がストライヤーになったので買っても損はしないと思いますが、去年まではカラー生化学だった為だいぶ不評らしかったです。私は強制購入にイラっときて(+仮にも前の大学で履修したことがあったため)買わずに乗り切りましたが、本当は何か買った方がいいと思います笑。


Lippincott’s イラストレイテッド生化学 第4版 8400円 ★★★★★
 生化学の一押しの教科書です。生化学だと、往々にして細かいところに目がいきすぎて全体像が見えなくなってしまいがちですが、この本は非常に分かりやすいです。特に代謝マップなどの図が秀逸で、各項目のつながりが良く見えます。ムコ多糖症とかスフィンゴリピドーシスなんかの代謝疾患についても、どこの何の合成/分解が阻害されるとどういう病気になるかというのが図で一目瞭然なのが素晴らしいです。ストライヤーなどに比べると記載量がやや少なめですが、こっちで大枠を理解してからより厚い教科書に進むと理解もスムーズだと思います。

(2012.2.25追記)第5版が出ましたー!相変わらずスキーマティックにまとめられており良いです。


ストライヤー生化学 第6版 14280円 ★★★☆☆
 文章は分かりやすくとても良い教科書だと思うのですが、値段が高い(15000円近くする)のが難点です。あと、全体像が分かりにくいかな・・・。あまり図は使用せず文章で説明するというスタンスなので、生化学を未履修の状態でこれを読むとちょっと混乱するかもしれません。でも生化学を深堀りしていくには良い本だと思います。あ、あと紙類を雨で濡らしてしまった時、この本を上に置いておくだけでシワがきれいに取れます。


シンプル生化学 第5版 2940円 ★★☆☆☆
 薄い本はそもそも私の嗜好に合わないので評価が低めになってしまうのですが・・・、一度生化学を学んだ人がざっと復習するにはいいと思いますが、初めて学ぶ人にとっては説明が少なすぎて返って理解しにくいのでは。少なくとも薄い=分かりやすいではないと思います。
 ただ、別にこの類の本を否定するわけではなく、各人の勉強のやり方のタイプによって合う合わないがあるのかなと思います。私は暗記が苦手のため、説明を読んで理論的に納得することで覚えるのですが、こう言うタイプには適しません。逆にポイントだけをうまく覚えられる人には良いのかと思います。


ハーパー生化学 原書28版 7875円 (評価なし)
 私はこの本をきちんと読んでないので評価なしとします。外国では生化学のスタンダードと言われている(らしい)教科書です。少ししか読んでいないのであまり説得力はありませんが、タイプ的にはストライヤーと同じ重厚精緻系なので、ストライヤーと比較するとやや劣るかな…という感じです。生化学は当然有機化学と関連が深く、反応の原理(求核とか置換とか)も合わせて考えると理解し易いですが、そのあたりがストライヤーの方が詳しいという印象です。きちんと読めば良い教科書なんだろうとは思いますが。

(2010.3.20追記)原書28版が出ましたー。すいません中身確認してないです。





(2012.2.25追記)
〜CBTを終えて〜

CBTのために久しぶりに生化学を勉強し直しましたが、生化学は臨床を理解しているとかなり理解しやすいという事が分かりました。2年生の当時は単なる文字と記号の羅列と思っていた各種の反応が、実際の疾患と絡めて考えることではるかに理解しやすくなっています。従って、もう少し臨床と絡めた説明のある教科書で勉強すると理解しやすいのですが、そのような教科書がなかなかないのが実情です。

そしてもう1点、医学生として生化学の理解に必要なのは、細かい内容ではなく全体像を掴むことだと分かりました。ある疾患で何かの酵素が欠損した時、どんな経路が抑制されて病態生理としてどのような事を引き起こすのかを理解するのが重要であり、はっきり言って細かい酵素や物質名など覚える必要がないと思います。そういう意味では、(テストで求められていない限り)なるべく全体像を掴めるような簡潔な教科書で大枠を理解し、必要があれば細かい内容を図書館で調べる、というスタンスが一番ではないかと実感しています。





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